エステマシーンに寝て初めて気がついたのですが、エステマシーンの置かれてある天井には、巨大な鏡が貼ってあり、私自身の全身の全裸がその鏡に映し出されております。
全裸姿なので、ちょっとだけ恥ずかしいのだけど、他の人には見られる事が無いし、それよりも、私自身がどの様な状況になっているか見る事ができるというのは、とっても良いと思います。
感情も無い機械に、淡々と巻かれて、動けなくなって行く私の全身が見れる様になっているなんて・・・
「素敵すぎます・・・」
先ほどのタッチパネルの画面も、鏡に映っており、私が寝た状況を把握しているのか、鏡に映っている文字が逆になる事もなく、きちんと読める様になっております。
そのタッチパネルの方から、コンピュータの女性の声で、「機械が作動いたしますので、機械が動作中は身体を決して動かさないようお願い致します。」と案内があり、画面にも同様の内容が表示されています。
「では、5カウント後に動作開始します。」
いよいよ、私・・・ ぐるぐる巻きにされてしまうのね・・・
「5・・・」(タッチパネルの画面には、「梱包開始まで5秒前」と表示)
「あぁ~ 始まる」
「4・・・」
「始まってしまう・・・」
「3・・・」
「本当に大丈夫・・・でも、でも・・・」
「2・・・」
「こんな経験したらもう元に戻れなくなってしまうかも・・・」
「1・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「梱包作業を開始します!」
「エッ? 梱包作業って・・・・」
どうしたの急に・・・
人に対するエステマシーンの言葉では無く、物に対して梱包する業務用の機械の様な言い方・・・
「こ、これじゃあ、まるで私が物のように扱われてしまうみたいじゃないですかぁ~!!
そんな私の考えなんて聞く耳持たず、感情なんてまるで無い、生き物の私を包むのでは無く、物を淡々と包む機械としてエステマシーンが動き始めたのです。